〜監修者の部屋〜
June’s Diary
2018/4/27更新
同じあやまちを繰り返してしまう人に効く自己暗示

喉もと過ぎれば、熱さを忘れる――これって、なかなか鋭いことわざだなぁと思います。

あんなに辛い思いをしたのに、また同じような失敗をしてしまったり、
同じような恋を二度も三度も繰り返して泣くことになったり……。

人間って本当に「懲りない生き物」なのかもしれませんね。


とはいえ、どんなことでも必ず、同じあやまちを繰り返すという人はいません。

たいていのことは一度の失敗から学びます。そして、きちんと修正できます。

それなのに、「これだけは何度やっても身につかない……」ということ、みなさんにも一つくらい、ありませんか?


最近の私の場合、「ヤカンのフタの付け方」を何度もやっても間違えることでした。


ヤカンを買い替えたばかりだったのですが、それ以来、ヤカンが沸騰すると、ふたの小さな穴から出てくる蒸気に手を近づけてしまい、「熱っつ!」となることを繰り返してしまっていました。

フタをはめるとき、蒸気が出てくる穴の方向をキチンと前にセットすれば、水蒸気の熱を浴びることはないのです。

でも、何度やっても毎度忘れて、取っ手を握るとき、蒸気が腕にあたる方向にフタをはめてしまうのです……。

「熱っちち! もういい加減にして、私!」と、毎度叫ぶのに治らず。。

繰り返されるあやまち――同じことを繰り返してしまうのは運命なのか、はたまた何かのトラウマなのか……。

いえいえ、これは単に私が愚かなだけ。


なんとかしようと思い立ち、久々に簡単な“自己暗示"を使ってみました。

心を落ち着け、ヤカンの前に立って、「明日からもう私はフタの位置を間違えないよ」と、優しくニッコリ、心をこめてつぶやきます。

そうしてから、意識をグッと集中してヤカンを見つめること、約10秒。

ここが重要です。
しげしげと、ヤカンの細部をしっかり目に焼き付けます。

そうすると、この視覚刺激がトリガーになって、「暗示」を思い出しやすくなるのです。


さて、次の朝。

お湯を沸かそうとヤカンの前に寝ぼけまなこで立って、お湯を沸かそうとした直前。
「ん? なんだろう? ここで何か考えなきゃいけないんじゃなかったっけ?」と、立ち止まった私。

そのままちょっと頭を巡らせてみると、「そうそう、フタの付け方に注意するんだった!」と思い出せたのです。


よしよし、暗示が上手く効きました。

こうなると、その翌日の朝はもうヤカンの前に立つだけで、なんとなく心が浮き立ちます。

「ん? なんだっけ? なんだか嬉しいこの気持ち……そうそう、昨日フタを間違えずにつけられたんだ!」と思い出し、この日もフタの位置を正しい方向にセット出来ました。

ここまでくれば、もう大丈夫。同じ失敗を繰り返すことはなくなります。
何度やっても学ばない自分から無事、脱出できました。


でも、どうして痛い目に遭っても学ばないんだろう……。

喉元すぎて熱さを忘れることもあれば、そうではないこともあるのはなぜなんだろう……。

そんな疑問が頭に残ったので、ちょっと考えてみたのです。


今回、私が何度もヤケドしそうになったのは、「習慣の一部だけを変える」ということの困難さにぶつかったからなのかもしれません。

ヤカンというものを生まれて初めて使って、そのとき、スゴく痛い目に遭ったとしたら、たぶん、すぐ修正できたでしょう。
「これは注意すべきこと」という記憶がスンナリ頭に刻まれたはず。

ところが、私にとって、ヤカンは見慣れたもの。

取っ手のデザインが前のものと違うヤカンになったせいで、失敗が起こるようになりましたが、「ヤカンに水を入れてフタをする」という作業については、すでに自動化しています。

その一部の「フタの方向を考える」という部分だけ変える――つまり「習慣の一部だけ変える」ということ。これがね、困難なのでしょう。


さて、人間って、いろんな習慣を無意識にしています。

昨日まで右足から履いていた靴を左足からにしようと思っても、なかなか上手く行かないのと同じですね。

いったん習慣になってしまったことを覆すのは難しく、だからこそ、同じあやまちを何度も繰り返してしまう……それが人間なのかも、というのが私の出した答えです。


もし、あなたのご主人やお子さんが、「何度、言っても直してくれないクセ」を持っていて、すごくイライラしているなら、「私の言うことをなぜ聞けないの!」と怒らないでくださいね。

口酸っぱく言っても直してくれないと、こっちの存在の否定されている気分になってきてしまいますが、習慣の一部を変えるのは、誰にとっても困難なことです。

根気強く、何度も何度も注意してあげるほかありません。


いっぽう、あなた自身が「毎度同じことを繰り返してしまう自分」に悩んでいるなら、私と同じような自己暗示を使ってみてください。

「どうして私って、こんなに愚かなの」という苦悩から逃れられるでしょう。

ジューン先生へメールする ≫
≪前へ 次へ≫
June’s Diary TOP
お悩み相談
メディア出演情報
サイトTOPへ戻る