〜監修者の部屋〜
お悩み相談
シフォンさんからのお悩みメール
初めまして、ジューン先生。ブログやこの悩み相談のあたたかい内容に、誕生日の今日、勇気を出してメールしました。

私は既婚で、2年程前に職場で出会った、年上の彼女と同棲中のカレと関係を持つようになりました。
いわゆる不倫です。私には縁遠い事だと思ってたのに、あっという間の事でした。

始めの頃は、カレと出会った事で知らない事を経験させてもらうのが楽しく……でも時が経つと友達が離れていきました。
カレの事を友達に話した事はなく、一人で悩みながら今日まできたのですが……。

カレにも相談することはできません。
カレは不倫が初めてではないようで、2度結婚して離婚して、2度とも誰か相手がいたと聞いてます。離婚理由は浮気ではないそうですが、今も結果的には彼女に隠れて私という相手がいる訳で……。
何故に、私はそういう事を聞かされたのかもわかりません。
そんな話を聞いたら、私と一緒になる事は、かなり怖いことになるのに……。

それでも始めの頃は結婚しようとも言われました。私は無理だと思ったため、今は出来ないと言ったところ、その後、その事について言わなくなりましたが……。
それどころか、カレは仕事も続かなくなり、今は無職。職業訓練所に行っているところです。
多分、彼女に養ってもらってるんだと思いますが……。

私はカレの何なのかわからなくなり、カレから去ろうとするのですが、結局、戻ってきてしまいます。

私がカレと出会った意味は何だったんでしょう……?
そして、本当に私はカレを忘れる事ができるのでしょうか?

支離滅裂な内容ですみません。
どうかお力をお貸しください。宜しくお願いします。


ジューン先生からのお返事
シフォンさん、はじめまして。

勇気を出して、悩みを書いてくださり、ありがとうございます。

彼と出会ってからの2年、シフォンさんがいろんな葛藤を抱えていらしたことが、いただいたメールからよく分かりました。

たぶんね、彼のことを「どうしようもない人」だと思う気持ちが、シフォンさんの心の一部にはあると思うのです。

けれども、いっぽうで、そんなふうには思いたくない気持ちも強くあると思います。
彼を悪者にしてしまったら、そんな人から離れられない自分がますますイヤになってしまうし、それだけではなく、彼の魅力的なところ、いいところもシフォンさんはたくさん知っているのでしょう。

それでも彼から離れなければならない気持ちもあるのは、「この人といても幸せになれない」と理性では分かっているから……。

要するに、理性は「ダメ」だと言っているのに、その声を聞かない自分がいるせいで、自分がふたつに引き裂かれるような苦痛を味わい続けていらっしゃるのではありませんか?

しかも、そういう気持ちを誰にも相談できず、孤立したまま……苦しかったですね。

離婚のことなど、今までのいきさつを彼がシフォンさんに話したのはなぜなのか、カードを1枚引いてみました。

出てきたのは、「受容」を意味する『雪』。
今まで恋愛経緯の告白には、シフォンさんからの「承認」を求める気持ちがね、含まれていたようです。

「それでもいいから、あなたと一緒になりたい」と言ってほしい……そんなのは無茶苦茶だと分かっているのに、それでも夢を見てしまったのは彼が愛されたい人だからです。

「自分のすべてを受け入れてほしい」という欲求を彼は抱え続けているのかもしれません。そのせいで「恋のさまよい人」になってしまっているように感じます。

彼は彼でね、今のシフォンさんと同じように、心のどこかで「不義理なことをした自分」に苦しんできたんだと思います。
そして、そんな自分の罪を許してくれる人を求めてしまうのだと思います。

実のところ、シフォンさんが彼から離れられないのは、彼のことを「仲間」だと感じてしまう部分が心にあるからではないか……と私は思っています。

彼に恋したせいで、シフォンさん自身もまた、結婚している相手に不実を働いてしまったわけですから、シフォンさんと彼は、単なる「恋人同士」であるだけでなく、「同じ経験を持つ仲間」でもあるのです。

もしね、身近にシフォンさんと同じように、禁断の恋をしている仲間がいれば、打ち明け合うこともできたでしょう。「仲間がいる」という気持ちにもなれたと思います。

けれども、シフォンさんには残念ながら、他に仲間がいなかったのでしょう。だから、彼だけが「同じ経験を持つ仲間」になってしまいました。

「時が経つと友達が離れていきました」と書いていらっしゃいますが、恋に落ちたあとのシフォンさんからすれば、周りの友達とは全然、感覚が合わなくなってしまったのではないかな、と思うのです。

恋のウキウキ感も、罪の意識の辛さも、なにひとつ共有できない人たちと一緒にいれば、心のどこかに「孤独」が生まれたでしょう。
のんきに暮らしているように見える友人たちと自分は明らかに「違う意識を持つ人間」に感じられ、心が離れていく部分もあったかと思います。

だからこそ、彼だけが「同じ意識」を共有できる仲間に感じられ、その連帯の心強さがね、シフォンさんを彼に元に留まらせた……そんなふうに考えてみると、腑に落ちる部分が少しあるのではないでしょうか?

「そういうことか」と気づくと、人間って、今まで縛られていたものから解放され始めることがあります。

というのも、何かから離れられないのは、訳が分からないためです。

たとえば、サスペンス系のドラマって、「怖いから見たくない」と思っても、つい見続けてしまったりしませんか?

でも、最終回が来て、謎が解け、「ああ、そういうことね」と思ったとたん、それまでの「目が離せない感覚」が消えて、「縛り」が解けていきますよね。
それと似たことが、「離れたくても離れられない相手との恋」にも起こることがあるのです。

もちろん、彼との恋は、ハマっていたドラマから離れるほどに単純ではないと思います。

それでも、「彼を求めてしまう心の仕組み」に気づけば、少し気持ちが落ち着いて、これまでと違う意識で彼との関係を見る一歩になるかもしれません。


彼と出会った意味が分かってくるのは、ずっと後になってからになると思います。

ただ、「今の自分とは違う自分になりたい気持ち」がシフォンさんにはあったのかもしれません。
その気持ちを彼が満たしてくれる予感がシフォンさんの心にあって、だから彼に引き込まれた部分がね、あったのかもしれないと思います。

長くなりましたが、すべての悩みに答えきれなくてごめんなさい。
一部だけでもシフォンさんの心に届く回答になっていれば幸いです。

お聞きになりたいことがあれば、いつでもまたメールをくださいね。

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