〜監修者の部屋〜
June’s Diary
2017/3/17更新
自分を深く傷つけた相手なのに、忘れられないのはなぜ?

人生のなかでは「深く傷つく恋」をしてしまうことが、誰にでもあると思います。

でも傷の癒え方は人それぞれ。
深い傷でも、治りは早くて、あっさり相手を忘れ、次の恋にいける場合もあるけれど、いつまでも引きずってしまう場合もあります。

こういうと、その人の性格次第みたいに聞こえるけれど、そうではないと思います。とてもサバサバした性格の人が、恋の痛手を引きずることもあるからです。

違いはたぶん、「謎」を感じるかどうか……。
「どうして、あの人は私をこんなにも傷つけたのだろう」と感じるシチュエーションかどうかによって、傷心の治り具合は変わってくるように思えます。

人間は、「理解不能なこと」に出会うとおびえます。
「あるわけがないこと」に出くわしたときは混乱します。

このふたつがセットになると、恐怖と混乱に心をつかまれてしまいます。

たとえば、生まれて初めて幽霊を見たら……怖いし、混乱しますよね。
「いったい、あれは何だったの? 本当にこんなことってあるの?」という疑問がね、しばらく頭から離れません。

恋愛で傷ついたときも同じです。
遊び人にも見えないし、悪い人にも思えない「普通の人」だと思っていた彼(彼女)が、ある日、とんでもない形であなたを裏切ったりすれば、これと同じような気持ちになってしまうはず。
「いったい、これはどういうこと? 本当にこんなことってある?」と考え続けてしまうのです。

この場合、簡単に相手を忘れられません。幽霊を見た人とまったく同じで、「私の思い違いじゃないんだろうか?」と考えてしまうので、相手を悪く思うどころか、自分の感覚のほうを疑ってしまうんですね。

そうなると、相手を非難すればいいはずが、なぜだか自分のほうを非難し始めます。
そのせいで、失恋から立ち直れなくなってしまいがちなのです。

これは、今まで暴力なんて受けたことのない女性が、生まれて初めてパートナーから暴力を受けたときにも起こりやすいことかもしれません。

女性に手をあげたりする人なんて見たことがないために、「そんなバカな。こんなことが起こるなんてありえない。私が何かおかしいんだろうか」と思ってしまう……。

そうすると、自信を持って行動できなくなります。
なにしろ、自分が信じていた世界が崩れてしまったのです。
何を信じて、どう行動するのが正しいのか――この段階で、うまく判断できるはずがありません。こうして、ドメスティック・バイオレンスのなかに留まってしまう悲劇が起こるような気がします。

なんだか今日のダイアリーは重たい話になってしまいました。

でも、みなさんから、お悩み相談を受けていると、どう考えても相手が悪いだけなのに、その相手を想う気持ちは収まらず、むしろ自分を責めている……そんな辛い心情をつづったメールをいただくことがあります。

そうした方に立ち直っていただくには、「どうして、そういう気持ちになるのか?」を説明してみることも大切なのかと思い、この記事を書き始めました。

それに、私自身も最近、「ありえないものを見てしまった……」と感じることがありました。

そのあと随分、気持ちが混乱して、怒りでもないし、哀しみでもない、ややこしい感情に悩まされたのです。

でも、たまたま手に取った本を読んでいたら、この感情が「恐怖と混乱のミックスしたもの」だと分かってきました。そうしたら、すごくホッとして、平常心に戻ることができたんですね。

さて、失恋したあと、気持ちに区切りをつけるには、「いったいどうして?」という謎を解消する必要があります。
そうしないと、いつまでも考え続けてしまうんですね。それって、傷口をいつまでも触ってしまって、治りを悪くするのと似ています。

占いでも、本でも、友達でも、頼れるものは何でも頼ってください。

それからもうひとつ。
あなたを傷つける相手は、あなたに憎しみを持っているわけではない場合がほとんどです。

人が他人を傷つけるのは、心身のどこかが弱っているせいで、普段だったらガマンできる衝動や苦痛をこらえることができず、よくない形で、人にぶつけてしまうから。

たとえば、あなただって寝不足が何日も続いていたら、だんだん不機嫌さを抑えきれなくなってきて、他人に当たってしまったりしますよね。そういうのと基本的には同じです。

とにもかくにも、どんな傷も癒えていきます。きっと大丈夫。
あなたの苦痛が少しでも早く癒えますように……。

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