〜監修者の部屋〜
お悩み相談
ゆうさんからのお悩みメール
ジューン先生こんにちは。先日お送りしたメールでは自分の気持ちが曖昧だったので、改めてメールさせていただきました。
彼は私のことをどう思っているのか気になります。
私に出来ることがあったらしてあげたいと思うんですけど、近づきすぎたらすごく冷たい対応をされたりして落ち込むので、今は2ケ月に一度くらいしか連絡していません。
彼は私とどんな関係を望んでいるのでしょうか?
これから私に出来ることはありますか?

私は彼とずっと一緒にいたいと思っています。先日メールをお送りした時は迷いもありましたが思い直しました。
諦めたくないんです。
私は彼と恋人同士になりたい。私がしたことを一生かけて償って、彼を守っていきたい。
ジューン先生のサイトのタロットで彼の気持ちを引いていたら、同じカードが何度も出てくるんです。彼は深く傷ついたことがあるようで。私のこともどこかで警戒しているのかも…そう思われても仕方がないと思っています。
読んでいただいてありがとうございます。どうぞお返事お願いいたしますm(__)m


ジューン先生からのお返事
ゆうさん、ジューンです。
長らくお待たせしてしまってごめんなさい。2通のメール、読ませていただきました。
ゆうさんにとって、その彼がどれほど大事な人であるか、そして、この恋が叶うことを、ゆうさんがどれほど強く望まれているか、その心境がありありと伝わってきました。

できることなら、私がゆうさんのその願いを叶えてあげられればいいのですが、残念ながら私には彼の心を動かす力はありません。でも、ゆうさんを苦しみから救う知恵を授けることはできるかもしれません。そんなふうに思いつつ、今、これを書いています。

とにかくカードを引いてみました。今回使ったのは、ハワイアン・スピリチュアル・タロットではなく、オーソドックスなタロットカードです。

過去のポジションには「暗中模索」を意味する『月』が、現状には「自分だけの本当の答え」を意味する『隠者』が出てきました。
ゆうさんからのメールに、「先日メールをお送りした時は、迷いもありましたが思い直しました。」という言葉がありましたが、この2枚のカードは、まさにその通りの状況を示していますよね。

そして、気になる結果のポジションに現れたのは『吊るされた男』のカード。これは、ひと言でいえば「応えられないこと」を意味するカードです。
この結果は、私から見ると、あまり喜ばしくないものでした。というのも、私がこれからお伝えすることが、ゆうさんの心に届くかどうか、少し不安になる結果だからなのです。

ゆうさんの表層意識と潜在意識を表す位置には、それぞれ『魔術師』『正義』のカードが出ました。まず、ここから私が感じたことを、お話しますね。

今、ゆうさんの心にあるのは、「願えば叶う」「言えば伝わる」「正しい形で行えば、正しい結果が導かれる」――このような信念に思えます。
信念といっても、これは深層心理に漂っている無意識的な「世界の捉え方」です。はっきりと、そのように意識していらっしゃるわけではないかもしれません。
でも、そういう意識が心の奥にあるからこそ、ゆうさんは今、彼の心を手に入れようと決意を固め、そのための方法を探っていらっしゃるのだと思うのです。

けれども、先ほども申し上げた通り、現状に表れているのは「自分だけの本当の答え」です。

私たち人間は、いろいろな夢や期待を持つものだし、夢をどれだけ膨らませるのも自由です。けれども、この世には「自由にならないもの」が存在します。そのひとつは「人の気持ち」です。
恋愛ってね、「私はこうしたい」という希望が最も叶わないもののひとつなんです。
恋が成就するは互いの想いが偶然にも一致するとき。その不一致を、自分が願うことだけで叶えることは誰にもできません。

結果のポジションに出ているカードは、ゆうさんに対する彼の気持ちも表しています。これは「自分は相手の期待に応えられない」というカードです。

ゆうさんがどれだけ自分のことを想ってくれているのか、彼はよく分かっているのだと思います。だからこそ、その期待にできるだけ応えたいと思ってきたようです。彼のなかにもゆうさんの想う気持ちはあります。けれども、それは、ゆうさんの強い想いと比べると、弱いものなのです。そのため、彼はゆうさんの期待に応えきれなくなってきて、困ってしまっているのでしょう。

彼に償いをしたいという、ゆうさんの気持ちはよく分かります。でも、ゆうさんのおっしゃる「そばにいて守ってあげること」というのは、「自分の罪の意識を償うためのもの」ではないでしょうか? 彼のほうが「そうしてほしい」と望んでいないのに、「そうしたい」というのは一方的な期待です。

ずいぶん、厳しい回答になってしまって、本当に申し訳なく思います。ここまで、おふたりの関係にはさまざまなことが起こったのでしょうし、「どうしても償いたい、どうしても彼のそばにいたい」と、ゆうさんが思うに至った理由は、とてもとても真摯で、率直な心からの叫びだと思います。
たぶん、私と同じく、彼だって、できることなら、そのゆうさんの叫びに応えたいはずです。
けれども、人は「ごめんなさい」というしかないときがあります。
私はゆうさんに今、心から「期待にそえる回答ができなくてごめんなさい」と言いたいし、彼もまた、ゆうさんに「そこまで想ってくれるのに、応えられずごめん」と言いたいんだと思います。

いっぽう、ゆうさんは、そんな言い分は聞きたくない、と思うことでしょう。そうじゃない。私が欲しいのは、こういう答えじゃないし、彼からのゴメンという言葉でもない。たぶん、そういうふうに感じていらっしゃるかと想像します。

けれども、絶望しないでほしいのです。開かないドアのまえで、ずっと待つような苦しい日々を終わらせる方法はあります。
今のゆうさんは「私が願っていることは絶対に叶うべき」という無意識に囚われているからこそ苦しいのだと思うのです。

恋の本質的な喜びは、「偶然」にあります。私が想った人が、たまたま偶然にも私のことを想ってくれた―――そういう偶然の一致は、自分の力を超えたところにあるからこそ、「なんという幸運だろう!」という喜びで私たちを満たしてくれます。
「どうしてもそばにいたいから、いさせて。どうしても償いたいから償わせて」というように、「強く願うことで想いが叶う」ようであれば、恋は「有り難い」ものではなくなります。自分の意志でどうにかなるようなものに私たちの魂は震えませんし、真の幸運を感じません。個人の力を超えたところに働く力こそ、私たちにとって運命の恩寵であり、本当の幸せの源なんです。

だから、どうぞ、彼だけに意識を集中するのを止めてください。心からの償いをできるとしたら、それは彼のほうから「償ってくれ」という要請がされたあとです。こちらから懇願してはいけません。

最後に、何かのヒントになるかもしれないので、ある映画のことを書いておきますね。
東野圭吾さん原作の『手紙』という邦画です。
罪を償おうとする者と、その償いを拒絶する人との切ない物語ですが、もしかすると、これを観ていただけば、私がゆかさんにお伝えしたいことの輪郭がもっとハッキリするかもしれません。

もうひとつだけ。
ゆかさん、あなたは幸せが似合う人です。
閉じられているドアのまえから立ち上がって、もう一度、周りを見回してみてください。この世界のことを今までとは違う視点から見てみましょう。あなたを苦しみに縛りつけているのは、「彼のそばにいられない限り、私は幸せになれない」という思いこみです。
その思いこみの鎖を解けるのはあなただけなんです。無力な私を許してください。

このメールから、ほんの少しだけでも何かヒントが得られることを祈っています。

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